犬と暮らしたい。

つい先日、配偶者は仕事で1週間の出張だったため、エディンバラを留守にしていた。配偶者が不在ということは、ぽろちは一人。もし何かアクシデントがあるかもしれないと思うと、一人で対処できるか不安ではあるが、1週間も配偶者のために家事をしなくていいのかと考えると、猛烈に嬉しさが止まらない。家事は嫌いではないが、やはり自分のためだけにする家事と、自分以外のためにする家事は違う。

配偶者が不在の一週間のぽろちは、とにかく怠けていた。怠け倒してやろうと、思っていた。まあ、配偶者が居ようと居なかろうと、元々堕落した生活を送っているぽろちが何を今更怠けることがあるのか…という感じでお恥ずかしいが、とにかくこの一週間は、通常よりも更に怠け、人間としての尊厳を失うレベルまでに堕ちた生活をしていた。「ここは外国だから、一人で出歩くと危ないから、ぽろち狙われちゃうじゃん?」などと身に覚えのない適当な言い訳をし、一週間丸々外出しない予定だった…が、

こういう時に限って、何かが起こるというものだ。

その日ぽろちは、ぽろちの可憐な心を激しく揺さぶる、とある乙女ゲームに興じていた。画面に写るとある男性キャラクターに鼻息を荒くしていた時、玄関のインターホンが鳴った。突然、無遠慮にぽろちの高鳴る鼓動に水を差してきたインターホンに対して、苛立ちが募ったが、心当たりのないインターホンは全て無視。これが、ぽろちのマイルールである。

しかし、インターホンが鳴って数分後、玄関の方で、郵便受けに何かが挟まる音が聞こえた。様子を伺うと、とある一枚の紙切れが、ポストに挟まっていたのだ。

紙を見ると、例の下の階の住民からだった。「半日だけ犬を預かってくれないか」というものだった。


 怠心を貫くはずのぽろちの意志が、揺れた。

ぽろちは実家で犬を飼っていることもあり、犬が大好きだ。犬とモフモフできるのなら、喜んで引き受けたい。だが、他人の犬を預かる責任を負うのは容易なことではないのも、重々わかっている。万が一のことを思うと…そう簡単に頷けない。

…と思いながらも、ぽろちは犬と過ごした。 犬は二匹で、シベリアンハスキーとチワワ。シベリアンハスキーのモフモフ具合はかなりいい感じに震えるレベルだったし、チワワの笑顔は軽くご飯3膳程食らえる可愛さだった。

出張中の配偶者に写真を送ると、「俺が留守中、誰も家に入れたらいけないよとあれ程言ったでしょ!」と言いながら、かなり羨ましがっていた。

イギリスでも犬を飼いたいと思っているぽろちと配偶者だが、いつか日本に帰国すること、ぽろちの英語力が底辺のため万が一の時に素早く対応できない…など、今の状況では犬を幸せにすることが難しいのではないかと思い、飼わないつもりでいる。だが今回のモフモフを通して、抑えていた感情がぶり返してしまい、連日動画サイトで犬の動画を見るようになってしまった。

犬と暮らしたい。
Previous
Next Post »
0 Comment

匿名でのコメントには、お返事できないこともありますので、御了承ください。

自分の写真

スコットランドのエディンバラ在住の夫婦、ぽろちと配偶者です。 エディンバラでの生活などを中心に紹介しています。 趣味はポテトを食べる事です。